意外と深い星座の神話。面白いものから悲しい物までオススメの神話4選!
星座の成り立ちには、様々な神様が登場するギリシャ神話が関係しています。
12星座など、それぞれの星座の名前は分かっても、どのような物語があるのか、知らない人も多いのではないでしょうか?
星座が生まれるきっかけになった、感動的で切ない神話をご紹介します!
星座の神話はためになる?感動的な神話のオススメ2つ!
まずは、感動的な神話を二つご紹介したいと思います。
ふたご座の神話
スパルタ王妃と国王の間で生まれた兄ポルックスと、スパルタ王妃と全知全能の神ゼウスとの間に生まれた弟カストルの話です。
ポルックスは人間、カストルは神の子でしたが、2人は信頼し合っていて、とても仲がいい兄弟でした。
ポルックスとカストルには、従弟にイダスとリュンケウスという兄弟がいましたが、この2つの兄弟はとても仲が悪かったそうです。
ある日、ポルックスとカストルの牛を全頭、イダスとリュンケウスが盗んでしまいました。
ポルックスとカストルは腹が立ちましたが、その日はそのまま何もしなかったそうです。
月日が経って、ポルックスとカストルは、レウキッポス王の娘(姉妹)に一目ぼれをし、その後、合同の結婚式をあげます。
そこに来ていたイダスとリュンケウスが、華やかな式には似つかわしくない暴言を、兄弟2人に言ったそうです。
暴言を言われたことや、前に牛を盗まれたことにも怒りが湧いてきたポルックスとカストルは、前に従弟兄弟に盗まれた全頭の牛を奪い返します。
その行為に怒ったイダスとリュンケウスは、ポルックスとカストルに戦いを挑んできたのです!
戦いの中、ポルックスはイダスの槍に突かれて命を落としてしまいます。
カストルの方は、傷は負っているものの、神の子で不死身なため、なんとか戦いには勝ちました。
ですが、仲の良かった兄を失い、カストルは悲しみに暮れて、見かねたゼウスが天界へ呼び戻そうとします。
ですがカストルは、“兄と離れることはできない”と申し出を拒みます。
そんなカストルの思いをくんで、ポルックスに不死身性を与え、兄弟は一緒に1日置きで、天界と人間界を行き来できるようになったということです。
うお座の神話
美しい女神(ヴィーナス)のアフロディーテと、その息子で、愛の神エロス親子の話です。
ある日ナイル川のほとりで、神様達が宴会を開いていましいたが、そこに、アフロディーテとエロスも参加していました。
みんなで楽しい宴会をしている最中、狂暴で誰も敵わないと言われている怪物、テュフォンが現れて、神様達は慌てたそうです!
各々逃げている中、アフロディーテとエロスは魚に化けて、ナイル川を逃げようと考えます。
ですが、魚の姿では途中で逸れてしまう可能性があったので、二人の足を紐で結んで逃げたそうです。
その話を聞いて感動したゼウスが、その姿をそのまま、星座にしたと言われています。
ご紹介した2つは、12星座の中にもある身近な星座ですが、兄弟愛・親子愛にあふれた神話が隠されていたんですね!
ふたご座に出てきた従弟兄弟は、なんだか自分勝手な気もしますが、ポルックスとカストル兄弟がいつまでも一緒に居られて良かったです。
思わず涙の星座にまつわる神話。切なくてオススメなのはこの2つ!
続いては、ちょっと涙を誘う秘話的なものをご紹介します!
こと座の神話
トラキラ王と、音楽の女神カリオペとの間に生まれた、ギリシャ1番の音楽家になったオルフェウスの話です。
オルフェウスは、音楽の神アポロンに与えられた竪琴と、音楽の女神達から教わった演奏で、人々を感動させるような演奏をしていました。
オルフェウスの演奏は、人だけではなく、狂暴な獣や植物も聞き入ってしまうような演奏だったそうです。
やがてオルフェウスは、美しい妖精エウリディケと結婚しますが、エウリディケは亡くなってしまいます。
妻の死を悲しんだオルフェウスは、悩んだ後、死者の国から妻を取り戻すことを決意して、旅立ちました。
冥界の入り口にいるケルベロスや冥界の川にいるカロン、そして、冥界の王ハデスでさえも、オルフェウスの演奏に心を動かされたそうです。
ハデスは、“冥界の入り口まで決して振り返らないという約束を守れば、エウリディケを返す“と約束してくれました。
オルフェウスは、振り返りたい気持ちを抑えてずっと我慢していたのですが、後ろの足音が聞こえなくなり、とうとう振り返ってしまいます!
後ろを振り返ったことでエウリディケは戻らずに消えてしまい、オルフェウスは、悲しみの中で命を落としたそうです。
そのことを哀れに思ったゼウスは、オルフェウスに贈った竪琴を、星座にしたと言われています。
こいぬ座の神話
腕のいい狩人が、月の神アルテミスの怒りをかってしまった話です。
狩人のアクタイオンは、沢山の猟犬と共に鹿狩りに出かけた際、アルテミスと、その侍女が水浴びをしているところをうっかり見てしまいます!
そのことに気づき、怒ったアルテミスは、狩人を鹿に変えて、猟犬に噛み殺させてしまいました。
狩人を噛み殺した猟犬は、自分たちが主人を噛み殺したことは分かっていないので、いつまでも待ち続けていたそうです。
その猟犬の姿を哀れに思ったアルテミスが、犬の姿を星座にしたと言われています。
こいぬ座は、猟犬の中でも、メランボという犬だとも伝えられているそうです。
こと座・こいぬ座は、あまり馴染みのない星座ではありますが、神話を知ると、夜空ではどんな風に見えるのか気になってきますね。
こと座の神話は、人の弱さを表しているようにも感じます。
こいぬ座の狩人は、うっかり見てしまっただけなのに、飼っていた猟犬に殺されてしまうなんて、切ないですね。
まとめ
いかがでしたか?
星座の神話は、それぞれにつながっているものも多く、調べていくと「なるほど!」と納得できるものもあり、興味深いですね。
例えば、うお座の話で出てきたナイル川の宴会は、やぎ座が生まれたきっかけにもなっています!
星座の神話は沢山あり、全部覚えるのは大変かもしれませんが、まずは、自分の星座が生まれた神話を調べてみてはいかがでしょうか?