サプリによるビタミンDの過剰摂取に注意!その副作用とは?
あなたが健康の為に何を摂取すれば良いのか考えた時に、ビタミンは、すぐに浮かんでくるのでは無いでしょうか?
取り分け今回はビタミンDについて書いて行きます。
ビタミンDは、骨密度の維持に不可欠な非常に重要な栄養素です。
ビタミンDを摂取する方法は、2つあります。
- 日光浴により、皮膚で合成される
- 食事やサプリで摂取する
前者は、体内のビタミンDの量に合わせて、合成量が調整されます。なので過剰症とは無縁です。
問題は後者です。
健康的なイメージがあるビタミンDも過剰摂取には注意が必要です。
取り分け、ビタミンDをサプリで補う行為は、過剰症という副作用のリスクが高いです。
そしてそもそもビタミンDはサプリで補う程、不足しやすい栄養素なのか?
現役の管理栄養士である私の友人に解説してもらいました!
ビタミンDサプリ。本当に必要?副作用の危険性は?
ビタミンサプリは、不足しがちなビタミンの補給の手段として一般的になっていますよね。
特に、食の細い高齢者の方への栄養補助には、とても有効な手段である事は間違いないです。
しかしながらビタミンDには大きな副作用があります。
ビタミンDが過剰に体内に供給されると、カルシウムの吸収が良くなりすぎて、血液中のカルシウム濃度が異常に高い状態になります。
これは、心不全や腎障害に直結する、危険なビタミンDの副作用なのです。
それを踏まえた上での結論として、
一部の特殊なケースを除いて、ビタミンDのサプリによる補強は必要無いと考えています。
なぜかと言えば、ビタミンDは、魚類などから、カルシウムと併せて、容易に摂取出来る栄養素だからです。
よく、「カルシウムとビタミンDを一緒に摂取するとカルシウムの吸収が良くなるからビタミンDを摂ろう!」
こんなフレーズを見かけます。
確かにビタミンDがカルシウムの吸収を良くするのは正しいです。
しかし、問題は、「だからビタミンDを摂ろう」という安直な考えです。
前述した通り、カルシウムを豊富に含む食材(特に魚介類)には、殆どの場合、ビタミンDも豊富に含まれているのです。
この場合に、サプリでビタミンDを追加してしまうと、その分は、過剰摂取となってしまうのです。
副作用の事を考えると、健康の為と思って始めた習慣が、逆に健康を損ねる形になってしまうのです。
では本当に普段の食生活だけでビタミンDは十分に摂取出来るのかを検証して行きます。
厚生省が発表したビタミンDの推奨量は、男女共通で1日辺り、5.5μgです。
因みに、耐容上限量(1日の限度量)は100μgに設定しています。
(共に日本人の食事摂取基準2015参照)
結論から言えば、ビタミンDは魚類の摂取によって十分に補給できます。
例として、身近な魚である、鮭で検証してみましょう。
1切100グラムと仮定すると、22μgのビタミンDが含まれています。(2015年食品成分構成表参照)
この時点で既に推奨量を大幅に上回っていますよね。
実に4日分のビタミンDが摂取出来ています。
ここにカルシウムが豊富で、ビタミンDが少ない食材(牛乳、海藻、ごま等)を組み合わせれば完璧です。
もし、ビタミンDが不足していたとしても、週に2回ほど魚を食べる意識を持って実践していけば特に難しい事なく、適切な量を摂取できます。
肉食文化が浸透した今だからこそ、サプリに飛びつく前に、ここを再認識して頂きたいのです。
旬の魚は美味しくて、お財布にも優しいです。
この記事を読んで、あなたがもし、魚を最近食べてないなと感じたら意識的に食べてみて下さい!
週に2回ほどで良いのです!
それだけでビタミンDの過剰摂取も摂取不足も、まとめて解決するのです。
ビタミンDのサプリを飲むタイミングは限定的である
以上の事から、鮭や鰯などの魚介類を週に2回、100グラム程度食べているならば、ビタミンDが欠乏する事は、ありません。
にも関わらず、サプリでビタミンDを補強する行為は、無駄なだけに留まらず、過剰症を発症してしまう可能性を孕んだ、リスキーな行為と言えます。
ビタミンDサプリを飲む適切なタイミングは、何かしらの理由でビタミンDの摂取が困難な場合です。
魚アレルギーの方だったり、高齢者などの、非常に食が細い方は、サプリによるビタミンDの補強は、ケースによっては有効です。
しかし、特別な理由が無く、単純に日々の食事がビタミンDが欠乏するまで偏っていていたとしたら
ビタミンDの補強云々よりも、その生活習慣全体を改善する必要があります。
重複しますが、まずは無理のない範囲で、魚を食生活に取り入れる事の方が大切なのです。
結局のところ、余程特殊なケース以外ではサプリによるビタミンDの補強は、必要では無いのです。
ビタミンDには過剰症が付いて回る事を忘れない。
いかがでしたか?
ビタミンDは、魚類からカルシウムと併せて、容易に摂取する事が出来ます。
その為、ビタミンDをサプリで補強するべきタイミングというのは非常に限定的です。
ビタミンDは、身体に蓄積される特性があるビタミンです。
当然、過剰摂取した場合は、健康被害をもたらします。
闇雲にサプリで補強しようとする前に、普段の食生活で本当に不足しているのかどうかを再確認しましょう。
そして不足していた場合も、魚を意識的に食べる事で、ビタミンDを摂取する事が出来るのです。
あなたの健康維持のお役に立てれば幸いです!